早稲田実業とはどんな学校なのか?甲子園常連校のホントの姿




清宮幸太郎や野村大樹などの活躍により、35年ぶりに東京都大会を制した早稲田実業。
高校野球において西東京屈指の名門校の内実は、どのようになっているのか?

数年前まで早稲田実業で学生生活を送った筆者は、
早稲田実業の知られざる一面について紹介していこうと思う。

一般的に知られている早稲田実業の姿

早稲田大学系属早稲田実業学校は、国分寺にある私立小学校・中学校・高校校である。
早稲田大学に100%近い学生が進学できる早稲田大学の系属校であり、
その安定度ゆえに中学・高校の受験市場において5本の指に入るほどの人気高だ。

また、クラブ活動が盛んであり、野球部・硬式テニス部・バスケットボール部などが全国大会で活躍する強豪として知られている。
特に、硬式野球部は、1957年の第29回大会(センバツ)で王貞治の活躍によって優勝したのを皮切りに、
荒木大輔の活躍によって決勝に進出(ちなみに、この時早実は春夏甲子園大会に5季連続で出場した)、
2006年の第88回大会(夏)で斎藤佑樹の活躍によって夏の甲子園初優勝を成し遂げた

また、2015年の第97回大会では最終的に仙台育英に敗れはしたものの、
ベスト4に進出した。

近年は圧倒的な長打力を持ち味とし、2017年の夏の甲子園を目指し調整を進めているところだ。

知られざる早稲田実業の姿

校則が厳しい。厳しすぎる。

早稲田大学の付属校に、早稲田大学高等学院という学校がある。こちらは男子校だが、下駄で通学する以外の校則はないという非常にゆるい学校である。

また、同じく付属校の早稲田大学本庄高等学院という学校は、私服通学もOKとこちらもゆるやかな校風で知られている。

それに比べて、早稲田実業の校風はかなり厳しい

まず、登校すると門から入ったところに先生待ち構えている(指導部の先生が1人の時もあれば、複数の時もある)。そこで、男子生徒は第一ボタンを開けていないか、女子生徒はスカートが短くないか(もちろん規定の長さも通常の学校より長い)をチェックされる。生徒が違反をしていれば、容赦なくお叱りの声が飛んでくる。

そして、1年に一度の文化祭でも厳しい。校内の風紀を乱すような文化祭の出し物は禁止されているのだ。お化け屋敷もダメ、壁を少しでも汚す企画ダメ(壁に何かを貼る時にはマスキングテープしか使ってはいけないという徹底ぶりである)とくれば、ほとんどのクラスが同じような企画になってしまうのも頷けるというもの。

他にも登下校中に商店街のお店に立ち寄るのは禁止など、覚えているだけでもありとあらゆる種類の厳しい規則が存在する。

これに対して、もう生徒は諦めているといった感じだ。

実は地元住民から白い目で見られている

2001年に、早稲田実業は国分寺に移転した。しかし現在早稲田実業がある敷地は広い公園になるはずだった。急遽早稲田実業が鶴巻町から移転することが決定され、地元住民の間では大ブーイングが巻き起こったという。

地域の憩いの場を奪われた格好になる住民からは、何かとあると学校にクレームが入る。そんなクレームの中には、ただ「うるさい」「道を広がるな」というものから、「音がうるさいから文化祭をやめろ」というものまである。

買い食いが禁止されている早実生は、商店街のお店を潤してくれる存在ではなく、何かというと地域住民から眉を顰められる存在であるのだ。(2017年現在は買い食いは禁止されていないようです。

通称「人をダメにする学校」「人材の墓場」

パイレーツオブカリビアンで、「お酒は最高に立派なはずの男性を最低のクズにする悪い飲み物だ」というセリフがあるが、悲しい事に早稲田実業もそう言われてしまっている。しかも、言っているのは現役の生徒たちだ。

ご存知のように、早稲田実業の学力レベルは非常に高い。高校受験では第一希望にしている受験生が非常に多く、早稲田実業には関東トップの頭脳を持った非常に優秀な生徒が入学してくる。

しかし、一度早実に入学すると本気で勉強する機会は皆無になる。多くがクラブ活動や遊びに学生生活をささげ、勉強するのは早稲田大学の学部を決める試験の前ぐらい。進学校のように生徒をいい大学に入れようという気持ちもないので、先生のモチベーションも低く、生徒の学力はぐんぐんと下がる

これを見た一部の生徒は、早稲田大学を見限って東京大学や医学部を目指したりする。部活動に燃えていた生徒は、気がつくと受験生時代の生徒が進学校から京都大学に進学したりして、劣等感を感じるようになるものなのだ。

信じられないぐらい◯◯な「初等部あがり」達

中等部、高等部は都内屈指の名門校として知られているため、相当実力がなければこの学校に入る事はできない。

しかし、早稲田実業初等部は話は別だ。なぜなら、学力による受験というものが存在しないからだ。

中学校や高校で勉強が得意でない生徒は、初等部あがりが多い事は、早実に通っている生徒なら誰でも知っている。筆者は、「初等部は全員バカだ。」なんて公言する先生も見た事があるほど一般的になっているこの事実を、関係者はどう受け止めているのだろうか?

慶應義塾大学の幼稚舎や青山学院大学の初等部と並ぶ「大学までエスカレーター式」の早稲田実業初等部には、裕福な家庭の子供しか通う事ができない(初等部1年生時の学費は137万2千円である。)。ある有名アナウンサーの娘を始め、芸能人のご子息は初等部から中等部に上がっていくことになるのだ。

高校野球がもっと楽しめる!

甲子園常連校である早稲田実業は、多くの高校野球ファンから注目度が高い。

校則が厳しいことは知っていても、実は地域の住民から白い目で見られていたりと個性的なキャラクターを持つ早稲田実業。

今年の高校野球の西東京大会は、これらの情報も知っておくとより楽しめるかもしれない!

2017年7月22日更新
現在の状況と異なっている点がありましたので修正・更新しました。




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4 件のコメント

  • 早実出身者です。
    買い食いは校則で認められています。
    中学受験で御三家の滑り止めとの事ですが、受験日が2/1で被っているため滑り止めなんてなり得ません。
    以上のように、実際とは異なる点な散見されるため、ちょっとリサーチが足りないのではないかと感じてしまいました。
    つーつーおーるさんの記事はよく読ませていただけるだけに残念です。
    もしできるのならば、記事の訂正を願いたいです。

  • 早実出身者です。
    「登下校中に商店街のお店に立ち寄るのは禁止」
    「中学受験では御三家などの生徒は滑り止めとしてこぞって受験」
    これは間違いです。
    買い食いは認められ、併願はできなくなっています。
    文化祭についてもお化け屋敷については認められました。
    また私から見る限り初等部出身者の中にも、高校時入学者や大学時入学者を凌ぐ成績の人や、違った方面で活躍している人もいます。特に、母数こそ少ないですが理系進学者はその割合が比較的高いかと思います。
    なぜここまで批評的な姿勢を示す記事になってしまったのでしょうか。中立性が保たれてないように感じます。