作家から映画監督まで数々の文化人を世に輩出した、早稲田大学「文学部」の出身者を紹介します。
第一文学部は2006年まで早稲田大学に置かれていた学部で、2007年以降は文学部に統合されました。
堺 雅人(さかい まさと)
俳優。第一文学部中国文学専修を中退した。大学時代から役者を志すようになり、「東京オレンジ」の旗揚げに参加。「リーガル・ハイ」「半沢直樹」などの民放ドラマから、大河ドラマ「真田丸」など幅広く出演している。妻は女優の菅野美穂。
松本 幸四郎(まつもと こうしろう)
俳優、歌舞伎役者。九代目 松本 幸四郎。多才であり、歌舞伎以外にもミュージカルやテレビドラマにも出演している。「勧進帳」の弁慶役などが当たり役として知られる。第一文学部演劇学科を中退した。
長塚 京三(ながつか きょうぞう)
俳優。第一文学部演劇科を中退した。早稲田大学では久米宏らとともに劇団木霊で活躍した。フジテレビ系「ナースのお仕事」などが代表作である。
藤村 俊二(ふじむら しゅんじ)
俳優。第一文学部演劇学科を中退した後は、東宝芸能学校舞踊科の1期生となった。振付師として活躍したのち、俳優・タレントとなった。映画「ラヂオの時間」や日本テレビ系「ぶらり途中下車の旅」などが代表的な出演作。
皆藤 愛子(かいとう あいこ)
キャスター、タレント。第一文学部卒。2005年からフジテレビ系「めざましテレビ」のキャスターを務めた。オリコン主催「好きなお天気キャスター・気象予報士」ランキングで1位になったこともある。セントフォースに所属している。
八木 亜希子(やぎ あきこ)
フリーアナウンサー。第一文学部総合人文学科卒。1988年にフジテレビに入社し、「めざましテレビ」などを担当した。2000年にフジテレビを退社し、現在はフリーアナウンサーとして活躍している。日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞したこともある。
山本 雪乃(やまもと ゆきの)
テレビ朝日アナウンサー。岡山県出身。2014年にテレビ朝日に入社し、新人アナウンサーとしては初めて「熱闘甲子園」の司会に抜擢された。現在は、「羽鳥慎一モーニングショー」のキャスターを務めている。
北川 悦吏子(きたがわ えりこ)
脚本家。第一文学部哲学科東洋哲学専修卒。『素顔のままで』『ロングバケーション』などが代表作。卒業後は広告代理店に入社するが、半年で会社を辞めた。映画監督、エッセイストとしても活躍している。
ラサール 石井(ラサール いしい)
俳優、お笑い芸人、声優。第一文学部仏文科を除籍となった。テレビアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 両津勘吉役などを務めたほか、同名の舞台にも出演していた。
中野 裕太(なかの ゆうた)
タレント。第一文学部卒。「仮面ライダーキバ」で俳優デビュー、2015年の映画「もうしません!」で初主演を果たした期待の若手俳優である。
假屋崎 省吾(かりやざき しょうご)
華道家、タレント。第一文学部卒。「假屋崎省吾 花・ブーケ教室」を主催している、日本を代表する華道家である。また、TBS系「中居正広の金曜日のスマたちへ」やフジテレビ系「笑っていいとも!」などテレビメディアに出演することも多い。
堀尾 正明(ほりお まさあき)
フリーアナウンサー、司会者。第一文学部哲学科卒。元NHKアナウンサーである。俳優座などで活躍したのち、26歳でNHKにアナウンサーとして入局。「NHKニュース10」や「サンデースポーツ」などに出演したが、2008年にNHKを退社しフリーアナウンサーとなった。
田原 総一朗(たはら そういちろう)
ジャーナリスト、ニュースキャスター。第一文学部史学科卒。就職活動でテレビ局などを受けるが落ち、岩波映画製作所に入所した。元テレビ東京ディレクターであり、現在はテレビ朝日系「朝まで生テレビ!」やテレビ朝日系「激論!クロスファイア」などに出演している。
勝谷 誠彦(かつや まさひこ)
ライター、タレント。第一文学部卒。大学では少女漫画研究会に所属していた。卒業後は広告代理店の電通に入社したがすぐに退社、文藝春秋に入社した。文藝春秋ではジャーナリストとして活躍したが、現在はゲストとしてテレビ番組に出演することが多い。
中谷 彰宏(なかたに あきひろ)
作家 俳優。第一文学部演劇学科卒。同期に原田宗典がいる。大学卒業後は広告代理店の博報堂に入社し、CMプランナーとして活躍した。作家としては、『面接の達人』などのベストセラーがある。
村上 春樹(むらかみ はるき)
小説家、翻訳家。第一文学部映画演劇科卒。日本を代表する作家であり、「羊をめぐる冒険」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」「ねじまき鳥クロニクル」「海辺のカフカ」「1Q84」などの代表作がある。新作が発売されるたびに話題になり、ノーベル文学賞受賞が毎年噂さされている。大学時代は和敬塾に住んでいたこともある。
五木 寛之(いつき ひろゆき)
作家。第一文学部露文科を中退した。大学時代は住み込みで業界紙の配達などの仕事をした。その後学費未納で除籍となるが、編集者・作詞家として活躍した。1967年に「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞を受賞した。
代表作に『蒼ざめた馬を見よ』や『風に吹かれて』などがある。
角田 光代(かくた みつよ)
小説家、翻訳家。第一文学部文芸専修卒。大学時代には学生劇団「てあとろ50’」に所属していた。2005年に「対岸の彼女」で直木賞を受賞した。大学卒業後すぐに作家デビューを果たし、
代表作に『キッドナップ・ツアー』『八日目の蝉』などがある。
三浦 しをん(みうら しおん)
小説家。第一文学部演劇科卒。就職活動では出版社を主に受けていたが、早川書房の入社試験で作家になることを勧められる。その後本屋にアルバイトとして勤務した。2006年に「まほろ駅前多田便利軒」で直木賞を受賞した。
代表作に『私が語りはじめた彼は』『舟を編む』などがある。
俵 万智(たわら まち)
歌人。第一文学部日本文学科卒。大学時代はアナウンス研究会に入っていた。第一歌集であった『サラダ記念日』が280万部を超える大ヒットを記録し、一躍日本を代表する歌人となった。その他の代表作に『チョコレート革命』などがある。
野坂 昭如(のさか あきゆき)
作家。第一文学部仏文科を中退した。早稲田大学入学以前に新潟大学に入学し、3日で退学している。
1967年に「火垂るの墓」「アメリカひじき」で直木賞を受賞した(受賞したのは五木寛之と同じ年である)。
クロード野坂という名で歌手活動も行なっていたほか、1983年には参議院議員選挙に立候補するなど、政治家としても知られている。
是枝 裕和(これえだ ひろかず)
映画監督。第一文学部文芸学科卒。番組制作会社であるテレビマンユニオンに入社し、テレビ番組のADをしながらドキュメンタリー番組の演出を担当していた。代表作としては、第57回カンヌ国際映画祭で柳楽優弥が最優秀男優賞を受賞した『誰も知らない』、第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した『そして父になる』などがある。
堀井 雄二(ほりい ゆうじ)
ゲームデザイナー。第一文学部卒。大学時代は早稲田大学漫画研究会に所属していた。大学卒業後はフリーランスとして活動していたが、しばらくするとパソコンゲームにハマり自作するようになった。1986年に発売されたドラゴンクエスト生みの親として知られている。
小渕 恵三(おぶち けいぞう)
第84代 内閣総理大臣。第一文学部卒業後、早稲田大学大学院政治学研究科を修了した。大学時代は政治家になるためのスキルアップとしてに数多くのサークルに所属し、代表などを務めた。新元号である「平成」を発表した内閣総理大臣として知られている。内閣総理大臣在職中に脳梗塞を発症、その後他界した。
東国原 英夫(ひがしこくばる ひでお)
政治家、タレント(そのまんま東)。文学部社会人間系専修卒。政治経済学部政治学科を中退した。ビートたけし率いる「たけし軍団」の一員であり、テレビなどで活躍した。フライデー襲撃事件によって謹慎となっている間に早稲田大学に入学した。元宮崎県知事であり、東京都知事選に立候補したこともある。