「挑戦する早大生と早稲田祭」運スタ代表インタビュー(前半)




今年15年目を迎える早稲田祭には、これまでにあまり見られなかった「変化」が起きているといいます。

編集部は、早稲田祭2016運営スタッフ代表を務める久保田健嗣さん(政治経済学部3年)に、早稲田祭の変化から運営スタッフを動かす仕事の仕方までお話を伺いました。

全2回(前半・後半)に分け、前半では早稲田祭の変化と早大生について、後半では久保田健嗣さんの早稲田と運営スタッフへの思い、リーダーシップについて、インタビュー形式でお伝えします。

まず全早大生に参加してほしい

ーまず、久保田さんのこれまでの運営スタッフでの キャリアについて教えてください

早稲田祭運営スタッフは、全部で8つの部署(局)に分かれています。1年目には、総務局に新しくできた「事務チーム」に所属して、主に備品を管理しているチームに在籍していました。
2年目には、新しく作られた「組織開発チーム」(同じく総務局)で、運営スタッフの組織をよりよくするために企画をするチームでチーフを務めていました。
早稲田祭運営スタッフは、全員で約600人いるんですが、早稲田祭でお互いに助け合って仕事をした後に「ありがとう」を言えていませんでした。そこで、「ありがとうカード」というものを作り、運営スタッフが用意したポストに投函すると、後でカードを届ける郵便局のような仕組みを作りました。
また、これまでマネジメントについて学ぶ機会が少なかったチーフなどにマネジメントの考え方やリーダシップについての理解を深めてもらうための活動もしていました。
そして、総括会議をやっていたチームでもあり、早稲田祭に出れない人のためにどうしたらいいのかなど総合的な課題を解決しようとしていました。

-早稲田祭で目指していることはどのようなことですか?

全早大生が、全ての早稲田文化の担い手が、早稲田祭に出ている状態が理想だと思っています。
これは、軸をぶらさずに15年間やってきたのことですので、これからも継続してやっていきます。
他には、早大生約5万人に見合った規模の拡大です。より多くの人が早稲田祭に参加してほしいのですが、キャパシティーに限界があります。大隈講堂前ステージもそうですし、飲食団体として出たいといっている団体は多いのに出られる団体に上限があります。「出てくださいとはいうけれども、出られないじゃん。」と言われないように、場所や時間の拡大を目指しておりまして、戸山公園を早稲田祭に使えないか、大隈通りを使えないかということも考えています。

ありのままより、挑戦の文化

-久保田さんから見た早稲田祭の変化にはどんなことがありますか?

まず、サークルの面でいうと、新しい団体がどんどん増えてきていることです。
今までは、前年に参加した団体が続けて参加しているという印象があったと思うのですが、最近では「早稲田祭だから、その日だけでもこうゆうことをやりたい」という人が増えてきていています。

参加できる全部の量にも限界があるので、僕たちも考えていかなければいけないということがあります。
そして、取り壊しに伴って記念会堂企画がなくなってしまったというのは私たちにとっても大きな変化です。今まで戸山キャンパスにはどんな企画があるのと聞いたときに説明しやすかったのですが、運営スタッフのメンバーは、戸山キャンパスに記念会堂がない分、他にできないことはないかなという思いで取り組んでいます。UBCなどの、これまで記念会堂で企画をやってくださっていたサークルのことを考えると心苦しいんですけども、豊洲PITでの記念会堂代替企画をはじめ、これまで手を付けなかった他の場所での「改革」というのに取組めているんじゃないかなと思います

-今年のキャッチコピーは「今こそ、挑戦の時。」ですが、なぜ挑戦がキャッチコピーなのでしょうか?

私は、早大生って様々なことに挑戦しているなと思います。そして、挑戦の対象は人それぞれ違うとも思います。
それこそが早稲田文化であると思っていて、その挑戦が一堂に会する場が早稲田祭なんだと感じたので、「今こそ、挑戦の時。」というキャッチコピーを考えさせていただきました。

-2016年にあえてこのキャッチコピーを持ってきた意味は何かありますか?

2014年度のキャッチコピーは「気づけ、キミも主役だ。」2015年度は「誇りが彩る、都の西北」でした。どちらのキャッチコピーも好きだったのですが、どちらかというと「あるがままのキミでいいんだよ」というメッセージが強かったと思います。

でも早稲田ってありのままではなくて、もっと新しいことに情熱を燃やしたり、気概を持って物事に挑んでいける人が多いと思い、ある意味攻撃的な「挑戦」という文言を採用させていただきました。

約450もの企画があることこそが魅力

-今年度新しく早稲田祭運営スタッフが取り組んでいることはありますか?

戸山公園としましては去年から継続的に取り組んでいるんですけれども、今年は大隈通りの利用については何とか実現できそうです。
後は、私が2年目で所属していた「組織開発チーム」は去年しかなかったのですが、今年からは第三副代表の仕事に組み込まれているので、これまでは単発だったものを体系的に推し進められるようになっていることも挙げられます。

-いまの早稲田祭に足りないと思うことは何でしょうか?

理想の学園祭とよく言うのですが、すべての早大生が参加できているわけではないということが課題だと思っています。

早稲田祭に関わらない人からしてみれば、旅行に行く格好の機会となっているのが現状です。早稲田祭の魅力を増やしていくことで、より早稲田全体の「祭」にしていきたいと思っています。

早大生には、より積極的に関わってもらい、当日を含めた「祭」に参加してほしいと思います。

-早稲田大学と早稲田祭の魅力はどんなことだと思われますか?

早大生にはそれぞれ強い個性があって、早稲田大学はカオスとか自由な校風であるとよく言われます。
なぜそういわれるかと考えると、それぞれが自分の好きなことに打ち込んでいるからだと思います。
進取の精神、在野の精神や反骨の精神などに象徴されるように、今の自分たちに満足するのではなくて、「何かできることはないかな?次に何ができるかな?」というの常日頃から考えているのが早大生です。そして、サークルだけにとどまらず、留学に行く人やボランティア活動に打ち込む人もそうですし、個人でも挑戦する人がたくさんいるのが早稲田大学の魅力だと思っています。
早稲田祭に関しても、参加してくださる団体や個人の方が一番の魅力だと思っています。

運営スタッフは、企画に対して、法律に違反していないかなどの最低限の所しか見ていなくて、早大生のやりたいことを自由にやらせます。つまり、繰り返しになりますが早稲田文化を体現しているのが早稲田祭であり、1人の団体や個人ではなくて、約450もの企画があることが魅力だと思っています。

自由に企画をやっていただける分、私たちもインフォメーション等のインフラに力を注ぐことができることも早稲田文化のいいところです(笑)




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