新生「ワセコレ」と幻の「ミス早稲田実行委員会」




スーパーフリー事件ミス早稲田会場内で行われた「スーパーフリフリゲーム」によって消滅した「ミスキャンパス早稲田」であったが、2007年にはワセコレが開催されることになる。

早稲田大学のミスコンの歴史を2回に分けてさかのぼる「ミス早稲田」特集の後編。

前編(早稲田にミスコンが存在しない理由とスーパーフリフリゲーム

ミス早稲田消滅、その後

「ミス早稲田」が2003年に消滅してから4年が経った2007年、複数の理工学部の学生によって「わせプロ」という団体が誕生し、早稲田のデザイナーが早稲田のモデルをプロデュースする新しい形のファッションショーとして「Waseda Collection 2007(通称ワセコレ)」というイベントが初めて開催された。

参考(https://www.value-press.com/pressrelease/19215)

その後、2011年に大学からの要請によって「投票によってNo1モデルが決定する」という方式が取りやめになった。これは、大学側から「ファッションショーであっても優勝者をきめるという方式は、ミスコンに該当するのではないか」という指摘があり、これに従ったものだった。これにより、「ワセコレグランプリ」という名称も消滅、2011年からはグランプリを決めずにファッションショーとして開催されることになった。

ちなみに、最後の「ワセコレグランプリ」に輝いたのは現在フジテレビアナウンサーの宮司愛海さんだった。

その後、2015年2016年と連続で有志によってミス早稲田実行委員会が立ち上がることもあった。

しかし一度消滅したミスコンを再度開催にこぎつけることは難しく、2015年は早稲田祭でのミスコン開催を一度は認めていた大学が手のひらを返し、ミスコンの開催を認めなかったためミスコンの開催を諦めることになった。

2016年には、2015年の実行委員会とは別の団体が早稲田祭に合わせない形でのミスキャンパス早稲田の開催を模索しましたが、Twitterで候補者の写真として掲載したものがあまりにもクオリティが低いとして批判を受けたのち、団体の代表が早大生ではないことや候補者が中間投票によってだんだん少なくなるという方式に多くの早大生から疑問を呈され、最終的に年内に開催されることはなかった

そもそもミスコンを開催するには2つの大きな壁がある。1つ目は大学当局が学内・学外を問わず「早稲田」と名前の付くミスコンの開催を認めないこと。2つ目は早稲田祭運営スタッフがミスコンに類似する企画を認めていないということだ。

つまり、早稲田祭でのミスコンは、早稲田祭運営スタッフの規約によって禁止されているのである。

2016年には10回目の開催を果たした「Waseda Collection」ですが、ミスコンを模したものであるとして大学当局からは厳しい目線が注がれているという。スーパーフリー事件を起こしたことでサークルを放任しすぎているとして非難された大学にとって、ミスコンに準じる企画を早稲田祭で行っていることを半ば黙認している状態ですが、大学側の気が変わればいつでも「Waseda Collection」が開催されなくなる可能性があるのだ。

容姿によって女性を順位付けするというミスコンは、明治大学や法政大学にも存在しない。また、イベントを運営していた慶應義塾大学広告研究会が大学から解散命令を受けた影響で慶應義塾大学でも2015年を最後にミスコンは開催されていない。大学公認のミスコンは、女性の記号化に反対する声の高まりなど様々な要因から年々緩やかに減少傾向にあるのだ。

早稲田大学では、2015年に女性版「WASEDA BEAR(早稲田ベアー)」のマスコットキャラクター制作が開始され、2015年7月には漫画家の弘兼憲史さんによってビジュアルが公開された。その後学生に名称を募集したが、早稲田大学法学学術院でジェンダー論を専門にしている弓削尚子教授が法学部の教授会で女性の記号化の象徴としてマスコットキャラクターの撤回を主張して大学内でも議論が巻き起こることになった
制作者であった漫画家の弘兼憲史さんなどから非難の声は上がったものの、最終的に早稲田大学は、ジェンダー視点を尊重して女性版キャラクターのビジュアルを撤回することになった

現在は大学側もこれらジェンダーの問題やLGBTの問題に関して非常に神経質になっており、5年前ならまったく通っていなかったような意見でも通りやすくなっているのがわかる。

女性の反記号化、反ステレオタイプ化という社会の風潮の中で、ミス早稲田を再び立ち上げるのは非常に困難だということは間違いない。




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