前回は、新宿区議会議員に立候補を予定している異色の政治家、細江聡氏の提唱する「パパ活八策」について解説をした。
後編では、細江聡氏へ敢行した独占インタビューを取り上げる。
つーつーおーる!編集部:
細江さん、初めまして。
まずは、「つーつーおーる!」を読んでいる人のために、これまでの経歴を詳しく教えてください
細江氏:
大学卒業後、日興証券(現:SMBC日興証券)に入社して、それから25年間ずっと証券の営業の仕事をしていました。途中では、日興フィナンシャルインテリジェンス(現:日興リサーチセンター)に出向していたこともありますね。日興証券は2021年に退職しましたが、退職前の2009年から2010年は早稲田大学の大学院(ファイナンス研究科)に在籍していて、首藤 惠先生に師事していました。
つーつーおーる!編集部:
大学院とはいえ、早稲田の血を引いているということですね。
今はどんな活動をされているんですか?
細江氏:
順を追って話したほうがわかりやすいので、会社を辞めた後からお話をさせてください。
会社を辞めてすぐは、合気道の道場に通いながら、ゴールデン街を飲み歩き、小説を書いていました。
ちなみに、合気道は最近では初段になるまでに上達しました。
新宿には「やばい」と言われているマンションが2つあります。
1つはヤクザマンションと言われる有名なマンションですが、そこではなくて、ホストかキャバクラが入っていると言われる風俗マンションというところに住みました。
そこで、ホストに関する小説ばっかりを書いていました。その時に書いた「ラストソングが消えた夜」という小説は、売れないホストとキャバ嬢の話です。
ある時気づいたのですが、全てが人から聞いた又聞きの話だったので、面白くなかったんですね。
より面白くするために、ゴールデン街にいる人から直接話を聞こうと思いました。
「ちょっとだけ変なおじさん」という名前を使ってNoteに書いていくうちに、「ゴールデン街にいる人を書いている」ということで、口コミで広まっていきました。
次第に「書いていいよ」だったり「私たちの話を書いて」と言われるようにまでなっていったんです。
作家の話だけではなく、ここでは話しきれないくらい色々な話があり、スナックを開いて失敗したこともあります。また、骨董関係で中国人から騙されて、退職金がほとんどなくなったこともありました。
そのことでお尻に火がついて、3ヶ月前ぐらいから焼肉屋でアルバイトとして働き始めたんで、今はアルバイト兼作家ということになります。
つーつーおーる!編集部:
合気道の初段というのは凄いですね!
前編では「パパ活八策」の内容を説明したのですが、かなりユニークなものでした。
「パパ活八策」を思いついたのには、どんな背景があるのでしょうか?
細江氏:
新宿区がこのままだと地盤沈下していってしまうという危機感が、最も大きいです。
例えば、港区とか、渋谷区とかはどんどん発展していっているのが目に見えてわかります。
ただ、新宿区でいうと、笑っていいとも!の番組終了によってアルタでの公開収録がなくなったし、ライブハウスの新宿ルイードなんかはとうの昔に無くなっている。
もちろん、新宿駅周辺が新宿の全てではないと思いますが、渋谷区などに大幅に遅れをとっているのです、
変わってきたのはそれだけじゃありません。ゴールデン街も昔のアングラな雰囲気から変わってきています。渋いお店を持っていたオーナーが亡くなったことをきっかけとして、若い女の子が仕切り、シャンパンやテキーラやクライナーを出すお店が増えているんです。
そんなゴールデン街でよく飲んでいた私は、新宿の地盤沈下が激しいということに気がつきました。
最初はそちらを憂えていて、新宿をなんとか活性化させようと思ったんです。
でも、実際にゴールデン街で飲んでいる人に聞いてみると、それよりも深刻なものとして「パパ活」の話が出てきた。
「新しい言葉を使ってパパ活とか言っているけど、所詮はちょっと前の援助交際であり、売春だよね」と。つまり、言葉を入れ替えて、罪悪感を減らしているだけだよね、というネガティブな見られ方をされています。
私は、長く物事を続けるには、「三方良し」が必要だと思っています。
つまり、「売り手に良し、買い手に良し、世間に良し」ですね。
対してパパ活は、考えれば考えるほど「三方悪し」なのではないかと思いました。
つまり、病気のコスト、暴力のリスクがあることによる「売り手に悪し」、売春なので違法ということに加え、家族バレの危険性が高いという「買い手に悪し」、そして売り手と買い手だけで経済が完結してしまっているので、ホストには流れるかもしれないけど世の中にお金が流れないという「世間に悪し」ですね。
今の「三方悪し」のパパ活を放置しておいたら、さらに悪くなってしまう。
地下に潜らせるよりは、活性化をかさせたほうがいいと思ったことが、「パパ活八策」を考える大きなキッカケとなっていうます。
つーつーおーる!編集部:
「パパ活八策」の中で特に力を入れていきたいと思っているのはどれなのか
細江氏:
書いている順番では2番目ですが『悪い「パパ活」の根本を絶つ』というのが、最も力を入れたいところです。
なぜなら、社会へのインパクトが最も大きいからです。
もしお客さんが払えなくなった場合、ホステスであればお客さんを潰してしまったら泣き寝入りするしかないけど、ホストクラブの場合はソープに沈めればいいという風潮もあります。
そして、その月の最後に女の子が掛け売りを払えなかったら、ホスト側が支払わなければいけないシステムになっています。そのせいで、ホストの売掛金問題は、暴力沙汰になっていたりするのです。
消費者金融でも「ご利用は計画的に」と言っていますが、ホストは年収制限もありません。
つまり、無秩序なんですね。
『悪い「パパ活」の根本を絶つ』ということは、パパ活だけではなく、依存関係となってソープで働いてしまうような子を救うこともできると思っています。

つーつーおーる!編集部:
当選されれば、区議会議員で政策を提案できるようになる訳ですが、具体的にどのように「パパ活八策」を進めようと思っていますか?
細江氏:
現在の投票率は、50-60代が50%超えているのに対して、20-30代は20%台となっている。20代に至っては20%前半だったりします。
つまり、「パパ活」の当事者である20-30代が政治に参加する意識が低いんです。
これは本当に致命的なことなので、まずは若者の政治参加を促していきたいと考えています。
最終的には条例の制定なども行いたいが、まずは草の根的な運動から始めたいと思っています。「パパ活八策」について理解を深めてもらう活動ですね。
例えば、早稲田とか高田馬場の居酒屋で小集会です。DMとかで呼んでもらえればフットワーク軽く行こうと思っています。
ぜひ気軽に声をかけてください!
つーつーおーる!編集部:
コロナも落ち着きましたし、高田馬場での学生との集会、ぜひ実施したいです。
本日はお忙しい中ありがとうございました。
note:https://note.com/shinjuku_hosoe
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